六代目より地震の影響とお願い

松乃鮨は、明治元年に石川県七尾市で創業し156年目を迎える老舗寿司店です。
令和6年能登半島地震の影響で、当面の間休業を余儀なくされました。
お店の存続や再建、お寿司で能登を元気にする活動を行っていきたいです。
賛同頂けます方はご支援頂きますようお願い申し上げます。

■恥を忍んで


これまで沢山のご寄付の申し出をいただいてはおしましたが、能登へのご寄付をして欲しいと断ってきました。しかし、ここで考えをあらためまして皆様へご寄付のお願いです。

ご寄付により、156年目を迎えた老舗寿司屋の継続と、お寿司で能登を元気にしていく、被災された方々がひとときでも心を満たす事のできるような活動を行っていきたいと考えております。

■ご挨拶

皆様こんにちは。松乃鮨六代目の南智文です。はじめましての方もおられるかもしれません。皆様からのご支援をお願いすることに関して、自分の中で迷いや葛藤がありましたが、正直な気持ちを書きたいと思います。

■半生

私は小さい頃からお寿司屋さんを継がなければいけないものと幼少期を過ごしました。その影響もあり、子供の頃から料理には興味がありましたし、料理番組、特に料理の鉄人を見て、料理人になりたい、鉄人のようになりたいという夢を持っていました。その後、東京の服部専門学校に入学し、京都やオーストラリアも含め様々なところで修行し、2009年に地元に帰ってきました。当初はリーマンショックの影響や、売上の多くをしめていた、駅弁販売の事業の衰退により経営は厳しいものでした。それでも家族や親族と力をあわせ、休日や元旦も頑張ってお店を開けました。東京でのイベント出店も行いました。あまりやったことのないお弁当販売の営業もしました。皆様に喜んでいただけるような、能登の幸が詰まったお弁当などの開発も行いました。皆様同様、地域のお寿司屋さんとしてのいくつもの険しい山を乗り越えてきました。

コロナ禍になってからは、SNSの発信も行いました。最初はなんとなく始めたものでしたが、能登の魅力を発信することができ、SNSを通してお店を知ってもらえることや、コメントをもらうことでつながりを感じ、楽しさとやりがいに満ちていました。

■地震がおきました

苦しいコロナ禍を乗り越え、新年を迎えた最中にこの地震が起きます。

体験したことのない大きな横揺れに襲われ、立つ事も必死、棚は倒れ、テレビや食器が飛ばされ、あまりの衝撃で現実に起きている事なのか信じる事ができません。揺れが止まり、窓から外をのぞくと、灯籠が倒れ、地面のひびやあまりの被害の大きさに死の恐怖を感じ、その直後に大津波警報が発令。家が海の近くに建っていることもあり、元旦に集まった両親や姉、弟家族、それぞれバラバラに、とにかく遠くに逃げる事を優先に避難をした。元旦の穏やかで特別な日が、ほんの一瞬で一変し、みんなの無事を感謝する日常へと変わったのです。

それからは、パトリアという建物にある里山里海キッチンでほんのひとときでも心を満たす食事をコンセプトに炊き出しの活動を行いました。地元飲食店のメンバーを中心に炊き出しのチームを結成し、近隣の農家さんや株式会社創生ななお、北陸チェリティーレストランの手厚い支援で、避難所やボランティアスタッフへおおよそ1万食の食事を提供できました。被災から20日間が経ち、断水は続いておりますが、近隣のスーパーマーケットや飲食店も再開に伴い、炊き出しチームの役目を終えます。

■能登復興のため自分がすべきこと

現在は炊き出しの日課も終わり、現実に目を向けなければなりません。特に断水の解消が二ヶ月以上という情報が流れてきた事は非常に残念な事です。寿司店においては、液状化の影響で、内部の損傷が当初よりも被害が拡大しております。また、仕出し店においても、正面の道路が沈下し再開の目処がたっておりません。そんな店舗の状況もあり仕事の再建に集中するべきと思ってはいるのですが、心に引っかかるものがありました。 

そのひっかかっているものは、本当に自分がしたい事しなければ行けない事の答えです。その答えを導き出すため数日間、自問自答を繰り返しました。被災した飲食店の仲間や、まちづくりの仲間と会話も沢山しました。そしてやっとその答えが導き出せました。

その答えは3つありました。1つめは大切な家族を守るため、お店や会社を再建しなければいけない事。2つめにこれまで仲間と共に築き上げてきた、すし王国能登七尾を復活させ地域や産業にこれまで以上に活気を持たせる事。3つめに、子供の頃、自分の夢の原点であった料理の鉄人のように夢を与えられるような職人にならなければいけない事でした。

その答えは3つありました。1つめは大切な家族を守るため、お店や会社を再建しなければいけない事。2つめにこれまで仲間と共に築き上げてきた、すし王国能登七尾を復活させ地域や産業にこれまで以上に活気を持たせる事。3つめに、子供の頃、自分の夢の原点であった料理の鉄人のように夢を与えられるような職人にならなければいけない事でした。

■決意

正直、こんな自分がどこまでできるか不安です。街もボロボロで復興できるのかも不安です。それでも、家族や地域のために前を向き歩み続けていきます。お寿司の力で街や人々に元気を与え、ほんのひとときでも心を満たす活動を行いたい。次世代を担う子供達にお寿司の魅力や食の魅力を伝え、受け継がれてきた食文化を紡いでいきたい。そんな活動を生涯行っていきたいと、改めて考える機会と強い覚悟を持つ事ができました。

■資金の使用方法

ご支援いただきました支援金は、建物の修復費や営業再開までの固定費に使用させて頂きます。また、お寿司で被災した方々が元気になるような支援活動を行っていきます。

■スケジュール

・2024年1月~資金集め

・2024年3月~水道管の検査、店舗修復(断水解消予定)

・2024年4月~営業再開予定、支援活動開始予定

ここまで読んでくださってありがとうございます。
下記の口座にお振込みいただけると幸いです。
また、振り込んでいただいた方はお名前と住所などを送っていただければ幸いです。
お気持ちだけで十分ですので、お願い致します。 

松乃鮨 六代目 南智文

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北國銀行 七尾支店
普通
695949
(株)松乃寿司
カ)マツノスシ